犬の糖尿病を知る
栄養を吸収できなくなる病気
糖尿病の症状
大量に水を飲み、尿の量が増えます。
また多くの場合は、ご飯をたくさん食べても、体重が減ってしまいます。
肝臓が膨らむためにお腹が大きくなることもあります。
糖尿病の症状が進行すると白内障が現れます。
糖尿病は、何らかの原因でインスリンと呼ばれるホルモンが不足する病気です。
インスリンはすい臓から分泌され、血液中のブドウ糖を細胞内に取り込み、糖を代謝して熱や力に変えるのを助ける働きをします。
そのため、インスリンが足らなくなると犬は糖を代謝出来なくなります。
犬は糖を代謝出来なくなると、糖を外に出そうと尿から出します。
これが原因で尿の量が増え、犬はのどが渇く為に水を大量に飲むことになります。
尿の量が増える事で、糖と一緒にタンパク質も失われる為、多くの犬は食欲が増してきます。
しかし、体内に糖を吸収できなくなり、脂肪やタンパク質を体に蓄えられず、体重が減ります。
糖尿病の原因
犬の糖尿病は約200頭に1頭の割合で見られます。
その中で1歳以下の犬が糖尿病になる割合は2~3%で、多くの場合は6歳以上の犬です。
犬種別でみると、小型犬では、ダックスフンドやテリアなど、大型犬ではゴールデン・レトリーバーなどに多く見られます。
糖尿病の原因の一つは太りすぎによるものです。
あるタイプの糖尿病は体重管理を行うことで糖尿病の症状がなくなることもあります。
その他には遺伝的な要素も関係していることもあります。
糖尿病の予防・診断・治療
診断
通常の診断は血糖値を測ります。何回か測り、血糖値がいずれも高い位置にあるようならば糖尿病と診断されます。
治療
インスリンの投与と食事療法を行います。
インスリンの投与では獣医師の指示に従い、飼い主が毎日注射します。
普通は注射してから3時間後に作用が現れ始め、8時間後には血液中のインスリンの濃度が高くなり、働きも高まります。
1回の注射の効果は18~24時間ほど続きます。
インスリンは血糖値を下げるため、注意しておかなければ逆に低血糖症になってしまいます。
食事療法では、毎日決まった時間に毎回同じカロリーの食べ物を与えるようにします。